Nothing ear (2) をハイレゾ目的で買ってはいけない。けど買った理由。
Nothingの新製品、ear (2)が発表されました。
ここ2年くらいAirPods Proを使っていたのでそろそろ買い替えようと思っていたところ、ちょうどいいタイミングで発表されたので予約開始と同時に購入しました。
今回はなぜ数あるワイヤレスイヤホンからear (2)を選んだのか、5つの購入理由とハイレゾ目的で買ってはいけないという注意点を紹介します。
購入を迷っている方の参考になれば幸いです。
Nothingとは?
Nothingは、スマホで有名なOnePlusの創業メンバーであるカール・ペイ氏が設立した企業です。イギリス・ロンドンを拠点としています。
2021年に最初の製品として完全ワイヤレスイヤホン「ear (1)」を発売し、その後背面が光るスマートフォン「Phone (1)」やスティック型ケースが特徴的な「ear (stick)」を売り出しています。
どの製品も一目見ただけでNothingだとわかる個性的なデザインが特徴です。往年のゲームボーイや初代iMacを彷彿させるスケルトンデザインは、懐かしさと新しさの両方を兼ね備えています。
Nothing ear (2) のスペック
項目 | スペック |
---|---|
重量 | 4.5 g (イヤホン片耳) 51.9 g (ケース) |
ドライバー | 11.6 mm ドライバー |
サウンドコーデック | LHDC 5.0、AAC、SBC |
バッテリー | ANCオン:最大4時間(ケース込で最大22.5時間) ANCオフ:最大6時間(ケース込で最大36時間) |
充電時間 | 10分で8時間の高速充電対応 |
充電方式 | USB-C Qi ワイヤレス充電対応 |
ノイズキャンセリング | 最大 40db のアクティブノイズキャンセリング (ANC) パーソナルノイズキャンセリング トランスペアレンシーモード(外音取り込み) |
防水性能 | イヤホン本体:IP54 ケース:IP55 |
接続方式 | Bluetooth 5.2 Google Fast Pair Microsoft Swift Pair デュアル接続対応 |
イヤホン寸法 | 29.4 x 21.5 x 23.5 mm, 4.5g |
ケース寸法 | 55.5 x 55.5 x 22 mm, 51.9g |
価格 | 22,800円(税込) |
Nothing ear (2) を選んだ5つの理由
デザインが最高
もうこの一言につきますが、見た目が本当にかっこいい。
ワイヤレスイヤホンは常に肌身離さず持ち歩くものなので、自分が一番ワクワクできる製品の方が毎日楽しい気持ちで過ごせると思います。完全に気持ちの問題ですが、筆者は結構大事だと思っています。
ear (1)とほぼ同じデザインですが、少しケースが小さく軽くなるなど細かい点でブラッシュアップされています。
それからイヤホンの形状も選んだ理由の一つです。筆者の耳はソニーのWF-1000XM4のような丸形のイヤホンだと相性が悪くポロッと落ちそうな感覚があり、AirPods Proの前に使っていたGalaxy Buds+でも常に落ちそうな不安を持ちながら過ごすのがストレスに感じていました。
ear (2)とほぼ同じ形状のAirPods Proでは全く落ちる気配が無くストレスフリーだったことから、この形状の方が圧倒的に安心感があります。
操作がタッチではなく「つまむ」方式
AirPods Proで気に入っていた「つまむ」操作が、ear (2)でも実装されています。(Nothing的な表現ではプレスコントロール)
タッチ操作ではどうしてもイヤホンをつけ外しする時など誤動作の問題がありますが、つまむ操作ならそんな心配はありません。
ear (1)ではタッチ操作だったので順当に進化していますね。
他につまむ操作のイヤホンを探すと、AirPods Proの他にはHUAWEI FreeBuds Pro 2やXiaomi Buds 4 Proなど採用例があります。
Google Fast Pair 対応
Android 6.0以降のスマホでイヤホンのケースを開くだけで接続できる機能です。一度接続すればバッテリー表示やイヤホンを探す機能、他のAndroidスマホやスマートウォッチと接続情報が同期されるなど、Apple製品とAirPodsの組み合わせとだいたい同じことができます。
Androidをメイン機にしている人はFast Pair対応のイヤホンの方がより便利に使えます。
逆に言えばNothing phone (1)との組み合わせでも、よりOSと統合されているなどの違いはあれど、他のAndroidと接続したときと体験の質はそれほど変わらないかもしれません。
もちろんiPhone向けのアプリも用意されているので、iPhoneユーザーの方も安心して購入できます。
ear(1)から正当進化している
ear (2)は前作からスペックも大幅に向上しており、デザイン以外の部分でも十分満足できるイヤホンとなっています。
音質は前作から大幅に向上している他、ノイズキャンセリングも周囲の環境に合わせた強さに自動で調整されるアダプティブ機能にも対応しました。
パーソナルサウンドプロファイルという機能も新たに追加され、自分の耳の聴こえ方に最適な音を作ることができます。
その他防水・防塵対応も強化され、新たに2台同時接続(デュアル接続)にも対応し、ear (1)の不満点が一つ一つ解消されています。
またハイレゾオーディオにも対応しました。ただしこの機能はほとんどのスマホで利用できないため、詳しくは後ほど解説します。
価格が比較的安い
価格は22,800円です。もっと安くてコスパの良いイヤホンもあると思いますが、このスペックとデザインを両立してこの価格なら妥当だと思いました。
AirPods Pro(第2世代)は39,800円なので、それに比べたらかなりお買い得です。
Nothing ear (2) はハイレゾ目的で買ってはいけない
ear (2)はハイレゾ接続に対応していますが、LHDCというコーデックで接続する必要があります。
LHDCに対応しているスマホですが、実は今のところ中国メーカーの端末しかありません。
LHDC公式サイトを見ると、対応端末は「Oppo・Huawei・Xiaomi・Redmi」しか掲載されていません。
iPhoneはもちろんGalaxyやPixelなども非対応なので、実際にハイレゾで聴ける人は少ないと思います。
AV Watchの記事によると、より多くのAndroidスマホで対応しているLDACに対応する予定も無いとのことなので、ハイレゾ目的だけで購入するのはやめたほうが良さそうです。
しかしYouTubeの先行レビューを見ると、LHDCとAAC接続で音質がそれほど変わらないという意見もあったので、よほどのこだわりがない限りは気にしなくて良いと思います。つまりイヤホン本来の音質が良ければコーデックはあまり関係ないということです(少なくともear (2)に関しては)。
実際の音質が気になるという方は、YouTuberのワタナベカズマサ氏の先行レビューで行われているバーチャル試聴が参考になります。
この動画で音質を確認した限り、個人的にはもう少し低音が出ていてもいいかなと感じましたが、イコライザーで調整できるのでそこは好みに応じて対応できると考えています。
まとめ
今回のNothing ear (2)はデザインに惹かれて買っても後悔しないスペックになっていると思います。
ハイレゾの件は買ってから気づいたので正直ショックでしたが、バーチャル試聴では違いが全く分からなかったので諦めがつきました。
今Nothing公式ストアで予約すれば先着でステッカーがもらえるようです。筆者が購入した時は商品名にもステッカー付きの表示があり今はなくなっていますが、サイトにはずっと先着特典の記載があるのでおそらくまだもらえるかと思われます。
予約完了。
— たぬきっつぁん (@tanukizzan) March 22, 2023
先着でスッテカーもらえます pic.twitter.com/hGewxy6ilA
発売は3月28日なので、届いたら早速今持っているAirPods Pro (第1世代)と比較しながらレビューしていこうと思います。