Microsoft オートフィルは無料で使いやすいパスワードマネージャー

パスワードマネージャーをなんとなくで選んでいませんか?

Microsoftのパスワードマネージャー『Microsoft オートフィル』は、無料で使えるのに意外と多機能なパスワードマネージャーなんです。

今回は2年以上利用している筆者がMicrosoftオートフィルを使うべき理由と他ブラウザからの移行方法について解説します。 

Microsoftオートフィルを使うことにした理由

Microsoftオートフィルを使う利点は以下の4点です。

  1. Microsoft製で無料
  2. スマホでも、Edge以外のブラウザでも使える
  3. GoogleやiCloudなどのパスワードをひとつにまとめられる
  4. スマホアプリで2段階認証コードも管理可能

1. Microsoft製かつ無料

一番の理由はやはり完全無料で使えるということです。

有料ソフトを使うほどパスワード管理にお金がかけられないこと、Microsoft製なので安心できるかなと思ったことも理由の一つです。

Microsoftアカウントで管理できるので、既に持っている方も多いと思います。

※Microsoftが信頼できるかどうかはご自身の判断にお任せします。

2. どんなブラウザ・OSでも使える

実はMicrosoft Edge以外のブラウザでもパスワードを「同期」できるんです。

ChromeやBrave、OperaなどのChrome拡張機能をインストールできるブラウザでは、「Microsoft オートフィル」を追加することでパスワードマネージャーとして利用することができます。

ブラウザ標準搭載のパスワードマネージャーを使うと、別のブラウザを使うたびにパスワードのエクスポートとインポートが必要になるため、パスワードの変更や新しいサイトのパスワードが反映されない可能性もあります。

一度Microsoftにパスワードをまとめてしまえば、複数のブラウザ間でパスワードを同期できるようになります。

筆者は基本的にはEdgeを使っていますが、たまにBraveやChromeも使うため同期されていると非常に便利です。

スマホでも「Microsoft Edge」もしくは「Microsoft Authenticator」アプリをインストールすれば、OSのパスワードマネージャーとして利用できます。

スマホの標準ブラウザで使えるのはもちろん、アプリで設定したパスワードも保存・オートフィルができるため、スマホ・PC含めパスワード管理をMicrosoftに一本化が可能です。

Apple・Googleのパスワードマネージャーと比較

Apple製品同士ならiCloudキーチェーンで管理することで、すべてのデバイスでパスワードを同期できます。一方でAndroidでは使うことができません。(WindowsではChrome拡張機能で利用可能)

Googleパスワードマネージャーが使える場所は、Android・iOS・Chromeです。PCではChrome以外のブラウザで同期することができません。

Microsoft オートフィルはChrome拡張機能が用意されているので、PCでもブラウザを問わず使うことができます(FireFox・Safari以外)。

PCにおいてブラウザを問わずに使えるパスワードマネージャーは、この3つの中ではMicrosoftのみです。そのため複数のブラウザを使い分けている方はMicrosoftがおすすめです。

3. 他のブラウザのパスワードをひとつにまとめられる

パスワードマネージャーは1つが理想だと個人的には考えています。

複数のパスワードマネージャーを使い分けると、パスワードを更新したサイトや、新しく登録したサイトのパスワードが他のブラウザで使えないなどの不便が生じてしまいます。

例えばiPhoneではiCloudキーチェーン、ChromeやAndroidではGoogleパスワードマネージャー、というように無意識に複数使い分けている状態では不便になりがちです。

異なるOSやブラウザ同士でパスワードを「移行」することはできますが、「同期」することはできないため、本来は1つのパスワードマネージャーを使うのが理想的です。

そこで端末やブラウザを問わず使えるMicrosoftオートフィルを使うことにしました。

4. スマホアプリで2段階認証コードを管理できる

「Microsoft Authenticator」アプリは、2段階認証コード(2FA)を生成する機能を備えており、Microsoftアカウントのセキュリティ強化に役立つだけでなく、AmazonやTwitterなど他のサービスの認証コードも生成できます。

2年前の時点では2段階認証コードもMicrosoftにまとめていましたが、iPhoneからAndroidに乗り換えるときに引き継ぎができない仕様だったので最近「2FAS Auth」というアプリに乗り換えました。

他にも「Google Authenticator」など、異なるOS間で引き継ぎできるアプリはあります。用途に応じて選びましょう。

パスワードの移行方法

パスワードの移行は簡単です。

今まで使っていたブラウザからパスワードをエクスポートして、Microsoftアカウントにインポートするだけで移行できます。

1. パスワードのエクスポート

まずは今まで使っていたパスワードをエクスポートします。PC・Macの各ブラウザのパスワードのダウンロード方法は以下のとおりです。

Google Chrome:ユーザーアイコンをクリック → Googleパスワードマネージャー(鍵マーク) → 設定 → パスワードのエクスポート

Brave:右上の3本線マーク → パスワードマネージャー → 設定 → パスワードのエクスポート

Safari:メニューバーから「ファイル>書き出す>パスワード…」でエクスポート

ChromeとSafariなど、複数のブラウザからインポートする場合、かぶっているパスワードがあると整理するのが面倒です。いい機会なのであらかじめ整理して、ついでに今は使っていないサイトのパスワードがあったらアカウントごと削除しておくことをおすすめします。

2. パスワードをインポート

Microsoftアカウントにパスワードをインポートするには、Microsoft EdgeとChrome拡張機能どちらからも可能です。

2-1. Microsoft Edgeからインポート

Windowsをお使いの方など、すでにMicrosoft Edgeをインストールしている方は左上のユーザーアイコンからパスワードを開くことでインポートすることができます。

パスワード管理画面が出たら、赤枠の三点マークから「パスワードをインポート」で先ほどエクスポートしたファイルを選択します。

しばらく待つとパスワードがMicrosoftアカウントに同期されます。

今後Edgeを使ってパスワードを入力すると自動で保存されるほか、新しいサイトに登録する際に安全性の高いパスワードを提案してくれます。

2-2. Chrome拡張機能からインポート

Edge以外のブラウザを使う場合は、Chrome拡張機能(Microsoft オートフィル)をインストールします。

Microsoft オートフィル

Microsoft オートフィル

パスワード、アドレス、支払い情報を保存し、アクセスするサイトで自動的に入力します。

インストールできたらMicrosoftアカウントでログインし、設定→データのインポートで先ほどエクスポートしたファイルを選択します。

これでパスワードの移行作業は完了です。

拡張機能をインストールする過程でブラウザのデフォルトパスワードマネージャーに設定できるはずです。

ChromeやBraveでは先ほどパスワードのエクスポートをした画面で、設定中のパスワードマネージャーが確認できます。

スマホでの使い方

Microsoft のスマートフォン認証アプリ | Microsoft Security

Microsoft のモバイル認証アプリで組織のアプリケーションに安全にログインすることで、外部からの侵害から個人とビジネスのデータを保護しましょう。

基本的にはアプリの指示通りに設定すれば大丈夫なので、ここでの説明は端折ります。

ついでにMicrosoftアカウントの2段階認証も設定するとセキュリティが向上するのでおすすめです。

まとめ:今のところ一番定着してます

Microsoft オートフィルは、無料で使えるパスワードマネージャーの中では高機能で使いやすいサービスだと思います。

唯一不便な点は、iOSで新しいパスワードを登録するときにポップアップが出ないところです。

iCloudキーチェーンではポップアップでパスワードを保存するか聞いてきますが、Microsoftではそれがなく手動で入力しなければならないことです。

(むしろポップアップが出ない方が良いという人もいるかもしれませんが笑)

今のところ2年以上Microsoftで不満も無くパスワード管理を任せています。セキュリティ的な不安は感じたこともありません。

複数ブラウザを使い分けている方や、端末を問わずに使えるパスワードマネージャーを探している方におすすめです。

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