Google PixelからiPhoneに乗り換えた理由。

2年使ったPixel 7 Proに別れをつげて、iPhone 16 Proを購入しました。

Pixelの前はiPhone 12を使っていたので出戻りです。

今回はPixelとiPhoneの違いを比較しながら、iPhoneにわざわざ乗り換えた理由について解説します。

iOSが使いやすくなっている件

ここ数年のアップデートでiOSのカスタマイズ性が上がって使いやすくなっています。

Pixelを使っていて感じたのは、OS自体のアップデートがあまりないことです。

Geminiやかこって検索(今見ているアプリの画面の上から検索できる機能)といったAIを使った新機能は確かに数多くリリースされているんですが、それ以外のOSや純正アプリの使い勝手を改善するアップデートが少ないんです。

大きなもので言うとカメラアプリのUIが改良されたことや、ニアバイシェアがクイックシェアになった(呼び方だけ)くらい。

もちろんiOSも以前に比べて大きなアップデートは少なく、ここ数年はAndroidにあった機能を今更iPhoneにつけるようなアップデートが多くなっています。

ウィジェットの追加やアプリアイコンの自由配置、充電残量表示などなど……

逆に言えば、それによって乗り換えのハードルが低くなったことも乗り換えた理由にはなっています。 

普段使いでの機能はほとんど同じものとしたうえで、ここからはiOSにしかない機能について紹介します。

ショートカットアプリはiPhoneだけの魅力

ショートカットアプリはiOSを自分で使いやすくすることができるアプリです。

例えばこんなことができます。

  • 写真を一括でリサイズしてデータ容量を軽くする
  • 複数のスクリーンショットをつなげて一つの画像にする
  • テキストを選択して文字数カウント
  • 本のバーコードを読み取って読書記録をNotionのデータベースに登録(API連携機能を使用)

ショートカットの作成には、繰り返しの操作(for)や条件分岐(if)なども対応しているので、かなり汎用性が高く応用できます。

ショートカットアプリを使うことでサードパーティ製のアプリを使わなくても多くの機能を増やすことができる点が魅力です。

iOSのショートカットアプリほど洗練されて誰でも使える同様のアプリはAndroidにはありません。個人的にはiPhoneに乗り換えた最大の理由と言っても過言ではないです。

iPadとの連携機能

筆者が使っているiPad miniはWi-Fiモデルなので外出先でセルラー通信ができません。

iPadがWi-Fiにつながっていない時にiPhoneが近くにあると、自動でiPhoneのテザリングが起動して接続されるので非常にシームレスに使えるんです。

今まではPIxelをロック解除してテザリングを開始しなければいけなかったのでかなり便利になりました。

コピーしたテキストなど(クリップボード)もAppleデバイス間で同期されたり、AirDropで簡単に写真を送信したり、今まで使っていたiPadまで使いやすくなるというのもiPhoneにしたかった理由です。

それから、iPad用に購入した有料アプリはiPhoneでもそのまま使うことができます。

筆者はノートアプリや辞書アプリなどを課金して使っていたので、スマホで閲覧できないのが少し不便でした。

iPadで書いた授業ノートをクラウド同期しておけば、iPhoneで閲覧して復習に使うことができるので、勉強する学生こそiPadとiPhoneの連携が強みを発揮すると思います。

リセールバリューの高さ

iPhoneは圧倒的にリセールバリューが高いです。

2年前に購入したPixel 7 Proは発売時の価格が124800円でしたが、現在の中古買取価格の相場は5万円前後と、半分以下まで下がっています。

同じ時期に発売されたiPhone 14(発売時価格119800円)は、現在の中古買取価格がイオシスで最大6.7万円と、1万円以上の差がついています。(しかもこちらはProモデルではない)

特にiPhoneは世界的に人気が高く、買取価格が下がりにくい傾向があります。

Pixel 7 Proの場合、発売時に投げ売りをしていたこともあって値段が落ちている、という事情もありますが、基本的にAndroidは買取価格が時間が経つごとに下がりやすいです。

今回購入したiPhone 16 Proは最低でも2年は使おうと考えていますが、どのタイミングで売っても買取価格が高い、という安心感もあります。

分割での買いやすさ

Apple Storeでの購入には、Paidyを使って36回払いで支払うオプションがあります。

私も今回初めてPaidyを使ってiPhoneを購入しました。

他のスマートフォンで3年分割ができる機種は少なく、調べた限りではPixelとGalaxyのみ12回払いができるようです。それ以外はキャリアでの分割購入になってしまいます。

本当は分割払いはしない方が精神的には楽ですが、2年後には社会人になっている(はず)なので、給料で一括返済できると踏んでいます。

カメラ:色味の変えられる幅が広いiPhone

Pixelで一番不満だったことは標準カメラで撮った写真の色味です。

カメラ性能自体は素晴らしく、特に外で撮影するときは満足度の高い写真が撮って出しで出てくるので非常に気に入っていました。

問題なのは食事の写真です。蛍光灯の色に引っ張られるのか青白い色味になってしまい、美味しそうに撮れないことが多かったんです。

Pixelのカメラは食事に限らず全体的に寒色寄りの色味で、iPhoneは暖色寄りの色味。一般的に食べ物の写真は暖色寄りの方が良く見えます。

家に転がっていたiPhone 8と撮り比べてみてもiPhoneの方が美味しそうに見えるくらい、Pixelは食べ物の写真だけ色がイマイチでした。

色温度の調整をすれば大体良くなるんですが、最近のアップデートで色温度の設定が少し奥まって使いづらくなってしまいました。

また同じ不満を抱きたくなかったのでPixelをやめることにしました。おそらく最新機種では改善されていると思いたいです。

iPhone 16シリーズからフォトグラフィックスタイルという新機能が追加され、写真を撮った後に色味を変更できるようになったので、撮って出しが気に入らなかったら簡単に変更できるのも地味に便利です。

カメラ性能に関してiPhoneに変えて他に良かったことは、超広角レンズが4800万画素になって高画質になったこと(7 Proは1200万画素だった)、5倍望遠がよくボケること、LiDARセンサーが使えること(3Dスキャンができる)です。

正直Pixelでも十分画質は良かったので、好みの色が出やすいというメリットだけで満足しています。

Log撮影への興味

また色の話になります。今度は動画の色味について。

iPhone 15以降のProシリーズでは、Log撮影というモードが追加されました。

Log撮影とは、黒潰れと白飛びを減らし、後から編集で色やコントラストを加えるために動画の色をあえて薄く撮ることです。映画を撮るときによく使われる手法で、最近はYouTubeでも色にこだわるクリエイターがVlog動画の撮影で使っていることが多いです。

それがスマホでも使えるのは、iPhoneとXiaomiのフラッグシップモデルだけです(自分の知る限り)。

私自身Vlog動画をたまに撮っていて、Log撮影をするときにiPhoneをサブカメラとして使えたら便利だなと思ってわざわざProモデルを選びました。

まだ全然使いこなせていませんが、今後の映像制作で活用したいと思っています。

Apple IntelligenceとAppleエコシステムの存在

Apple Intelligenceから考える「どこに情報を置くか」の重要性 | MONORAWG

Apple Intelligenceから考える「どこに情報を置くか」の重要性 | MONORAWG

正直に言うと、今の段階ではApple Intelligenceに期待はしていません。

以前Apple Intelligenceの発表時にまとめた記事では、AI時代には「どこに自分の情報を置くか」が重要になると考察していて、以下の3つのポイントでデバイスを選んでいく必要があるとまとめました。

  • プライバシーを「信用」できるか
  • ローカルに置くか、クラウドに置くか
  • アプリやデバイスの「壁」を超えられるか

私はクラウドに依存しすぎるのは良くないと考えていて、Apple Intelligenceはローカルで使えるAIなのでこれら3つの条件を満たしています。

Appleエコシステムの中でAIが統合されていくことで、さらにデバイス間の連携が進むのではないかという期待からいずれはすべてのデバイスをApple Intelligence対応製品にしたいと思っています。

最初にiPhoneを選んだ理由は、今回のiPhone 16 Proが長く使える端末になりそうだったからです。

カメラコントロールやアクションボタン、高性能なA18チップやUSB-C端子など、今後数年のiPhoneの基盤となる技術が搭載されているため、おそらくOSアップデートも長く対応すると考えています。

iPhoneにして困ったことは?

今のところそこまで大きな困ったことはありません。

LINEのトーク履歴が引き継げないので、以前のトークが見れなくなったのは困りました。

その他のアプリの引き継ぎは、一個一個アプリを入れ直したので少し大変でしたが特に問題なくできました(ついでにアプリの整理もしたかった)。

Pixelの機能でたまに使用していたものとして、文字起こし対応のレコーダーアプリや電話アプリの通話スクリーニング(AIが代わりに電話に出てくれる)機能はiPhoneにありません。

これらはたまに使うと便利だったので、少し不便に思いました。

今はiPhoneに乗り換えたメリットのほうが多いので満足しています。

まとめ

Google PixelからiPhoneに乗り換えた理由をまとめます。

  • iPhoneとAndroidの差がアップデートにより縮まった
  • ショートカットアプリやiPad連携のようなiOS特有の機能を使いたかった
  • いつ売却してもリセールバリューが高い
  • 分割購入がしやすかった
  • 写真の色味を自分好みにカスタマイズできる
  • Log撮影ができるカメラが欲しかった
  • Apple Intelligenceに備えられる

Pixel 7 Proは2年間本当に気に入って使ったスマートフォンでした。

充電中に画面が点灯したままになる謎の不具合はありましたが、おおむねすごく使いやすく満足していました。

ただ正直に言うとProをわざわざ買う必要はなかったかもしれない、と買って2ヶ月経って思うこともあります。

Proである必要性が、上にあげた理由のうち1つ(Log撮影)しかないためです。

もう少しじっくり使って、来年のどこかのタイミングで長期使用レビューを書こうと思います。

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